VIAGGI

Piemonte-ToscanaMaggio 2007

ボ~~ン!!

セレブ宿のホテル・ベルヴェデーレを後にし、本日は今回の最終地・ピサへ移動。別に斜塔が見たいワケでもなく、移動に便利な空港がピサだったからだが、せっかくだから旅の師匠ロンプラ先生が「世界一有名な欠陥建築」と評す斜塔も拝みましょう。

ピサ行きの列車に揺られてると、カーニボンが声を震わせワタクシを呼んだ。「ミ、ミヅーラさま!怪物くんです!」

カーニがおもむろに渡したデジカメの画像を見るとそこにはイタリア人(推定20代)が、『怪物くん』を筆頭に家臣の『フンガーフンガーフランケン』『ざますざますのドラキュラ』『そーでがんすのオオカミ男』がプリントされているTシャツを着ている。

カーニボンから見える位置に神妙な面持ちで座っている乗客のアニメTシャツを激写したのだが、すこぶる出来がいいので正規モノかと思われる。

ドラ○もんではなく怪○くんなところがマニア
ドラ○もんではなく怪○くんなところがマニア

小ネタで心が温まったところでピサ到着。観光案内所でホテルリストを貰い、観光地ゆえ少し予算オーバー感があるお宿にお疲れのスケさんを休ませ、街の散策へ出かける。

ナビをカーニボンの羽GPSに任せて、世界一の欠陥建築目指して裏路地をカッポカッポ。すると「ミヅーラさま、ここはもしかすると」しっかり者カーニボンがとある店を指す。

中を覗くと壁には沢山のヴィーノと、店主が控えるカウンターの背後には大きな樽たちが。ここは客と店主がダベっているヒマそうなエノテカであった。早速「ちわ~」と潜入し、ご賞味してみたかったサンジミニャーノ産のVernaccia(ヴェルナッチャ)を頂くこととする。おつまみをパリポリやりながら店主とダベり、もっとイタリア語をお勉強せねばと強く誓う。

ガラステーブルの脚は木彫りのヴィーノ瓶!収納棚も付いてますぞ
ガラステーブルの脚は木彫りのヴィーノ瓶!収納棚も付いてますぞ

店を出ると、異常な日差しに酔いが回っていい気分。路地から目抜き通りに出てフィレンツェから続くアルノ川の橋を渡り、いよいよピサの斜塔へ!おお!あったあった!おびただしい数の観光客はみな一様に『斜塔を支えてますポーズ』をカメラの前でキメている。もちろん羽家臣はいつものように見知らぬガイジンから撮影を頼まれている。

斜塔や大聖堂などが集まっているこのミラコリ広場には芝生が植えられており、端には「ココで売らんでも」的なご当地土産屋が並んでいる。斜塔型のルームランプは家に置いて上質な空間を演出できるか疑問だが、なんとなく心ひかれる一品。にしても老人なら熱中症で昇天してしまいそうな日差しですな。

地味なぐにょん加減がちくわに見えてこないでもない
地味なぐにょん加減がちくわに見えてこないでもない
世界一の有名欠陥建築をありがたそうに拝む民衆
世界一の有名欠陥建築をありがたそうに拝む民衆

さて、ギンギンの日差しで頭がクラクラするので、そろそろロンプラ先生ご紹介の簡易食堂で昼メシとしましょか。ザックリな地図に大いに翻弄されたものの、またもやカーニボンの羽GPSがその場所を探り当てた!が、「この街の学生や教授が足しげく通うのも頷ける」というロンプラ先生のコメントに反しボソボソなパスタにガッカリ。

例によって食いものの写真はない。店内はこんな感じ
例によって食いものの写真はない。店内はこんな感じ

気を取り直してお店などが揃う目抜き通りへ戻る。お、2004年の冬訪れた北部にはびこるスペルメルカート『PAM』が!鼻息も荒くなだれ込み、イタリアの生活臭をかぎながら「明日にはイタリアとおさらばですよ」と家臣に言い聞かせ、わっさわっさと最後のお買い物を楽しむ。

お宿に戻ってビッラとサラーメでもいただきつつゆっくりしましょう。ホコリ立つ市街を歩き回った体をキレイキレイにし、テレビなんぞ観つつビッラをキュ!サラーメをペロリン!「本日のお食事はどこにしましょかねぇ」なんてノンキな会話を交わす。今思えば、この時ニュースでも観とけっちゅう話だが。

さてさて、腹ごなしにお散歩でアルノ川でも拝みましょう。夕暮れの街をカッポカッポ。

お待ちかねの晩メシ~。
ロンプラ先生の候補を蹴散らし、たまたま通りかかり本日のお食事どころに任命されたトラットリアで昼間飲んだヴェルナッチャを注文。

プロシュットと白ヴィーノ、奥のほぼ見えないのがマリネ
プロシュットと白ヴィーノ、奥のほぼ見えないのがマリネ

アンティパストは海の幸のマリネと生ハム盛り、プリモは『当店オリジナル』に決定。冷えたヴェルナッチャでマリネをモソモソしてると魚介が踊っている当店オリジナルパスタが運ばれてきた。まずは一口。

すは!ほのかにカレー味!カレー大好き国日本でカレースパは食したことがあるが、イタリアでも存在するとは。「そういえば店主らしき人はアジア人風情でしたよぅ」とカーニボンからの付加情報。ナマステなアジアに引き戻された感覚を覚えたが、ンマかったしよしとしよう。

「ワ、ワタクシの気のせいでなければですが・・・」「やはりカレーはンマいですねぇ、カーニボン」
「ワ、ワタクシの気のせいでなければですが・・・」
「やはりカレーはンマいですねぇ、カーニボン」

お腹もいっぱいになり、ジェラート舐め舐め、夜の目抜き通りをお散歩。

飲み足りないカーニは途中のバールでビッラを購入。部屋で寝じたくを整え「長かった旅ももう終焉なのですねぇ」とじみじみ語り合ったかどうかは忘れたが、今回大活躍だったスケさんの中身を再度整理。バローロ産グラッパ、チンさん模型、缶オリーブオイルなどなど、リュックではかさばって購入を断念しそうなものが今回は我々の手中に。明日は早いので早く寝ましょう。おやすみ、カーニボン。スピー・・・スピー・・・。

・・・テポBon投下まであと12時間・・・