VIAGGI

Piemonte-ToscanaMaggio 2007

ボ~~ン!!

早朝、車掌さんがカップチ~ノと新聞を持ってコンコンとドアをノックした。そんなサービスがあるとはさすが2等寝台。

プラッチックカップだがイタリアの朝を感じさせる有難いサービス
プラッチックカップだがイタリアの朝を感じさせる有難いサービス

昨夜は時差ボケで寝付けず輾転反側していたが、間の悪い事に朝トリノへ降り立った瞬間眠気が襲ってきた。しかし今回はまだ旅の先がある。高級赤ヴィーノの里バローロを訪問すべく、拠点の街アルバへ向かうのだ。アルバは小さな街でありながら、チンザノやら近隣の街へのアクセスが良好。朝9時を回ったアルバの街に、旅の仲間であるところのスーツケースさんの滑車がガラガラと鳴り響く。

そう!今回はズタ袋さんを定年させ、スケさんをお供させた初の試みなのだ。『荷物はコンパクトに』が倹約旅行者の鉄則であるも、お土産で荷物が重くなるため、永い事眠っていたスケさんが役にたつか今回検証してみようという腹だ。ときどき石畳に足を取られるも、まあよしとしよう。

カーニボン、ンマそうな小パンたちですねぇ
カーニボン、ンマそうな小パンたちですねぇ

朝食の切り売りピッツァをもっさもっさしつつ、カーニボンの羽GPSを頼りにツバをつけておいたお宿到着。ほほう、お隣はメルカート(市場)ですな。そして今日はいい天気なり。

メルカートのかなり生活感がある雑貨エリア
メルカートのかなり生活感がある雑貨エリア
大型車のRosticceria(焼いたモンやら総菜やら売ってる店)も!
大型車のRosticceria(焼いたモンやら総菜やら売ってる店)も!

お宿チェックイン後、観光案内所で貰っておいたバローロまでのバス時刻表と地図をヒラヒラさせいざ行かん。バスターミナルにて切符を買うも、当の乗り場がナゾで窓口も閉まっている。結局親切なご婦人に助けられその横の倉庫が乗り場と判明、出発時間を過ぎてからノコノコ現われた運ちゃんに切符を渡し、バローロまでアンディアーモ!

30分弱の道中、バス停で児童を数名ピックアップするほか乗客はおらず、運行本数が妙に少ないのも頷ける。「ミヅーラさま、それらしき村があすこに」とカーニが差し示した先には、傾斜に貼り付いた集落が。ウネウネとバスは登り、ペロンと降ろされて気づいたが、昼時とあって静か・・・というより森閑とした村だ。

人っ子ひとり歩いていない村を寂しくカッポ
人っ子ひとり歩いていない村を寂しくカッポ
コルク抜き博物館とな!
コルク抜き博物館とな!

さて、バローロ城のカンティーナでヴィーノをいただくぞ~!と意気込むも、この曜日・この時間帯に限って休館のご様子!

「唯一の名所をのがしましたねぇ」と肩を落とし話し合ったかどうかは忘れたが、カーニボンの羽GPSが導きトボトボ入り込んだ路地で紳士に「どーぞどーぞ」と工房らしき中へ導かれる。代わって対応した清潔感のあるお姉さんは私らが外人と見るや「フランス語はOK?英語は?」と言葉をまず心配したようだが、「ここは何ぞ?」との問いに「試飲できまっせ!」とな。なんとカンティーナではないか!

バローロ城があいにくの休みだったが、地味な路地にフラリと入り込みカンティーナを見つけるとは。

牧歌的な風景も望めますぞ
牧歌的な風景も望めますぞ

広い内部には上品にセッティングされた重厚なテーブルがあり、既に団体が試飲を楽しんでいる。1種類の試飲は4ユーロ、3種類は8ユーロという料金説明ののち、金魚バチ並みに大きく丸いグラスが並び、グリッシーニが盛られた席にソワソワしながら座っていると「何をお試しに?」とおねえさんが感じよく聞いてきた。

「地の特産ヴィーノをいただきとうございますぅ・・・」とカーニが答えると、全く迷う事なくまず1本目を出してきた。詳細はお城公認ソムリエのカーニボコラムをご覧あれ。

みなさま、カーニボンでございます。
ぶどう酒の王様といえばみなさまは何を想像されますか?今回はその王様のひとつ「バローロ」を現地でいただくというすばらしい機会にめぐりあいましたぁ~

さて、お店のお姉さんに、「何を飲まれますかぁ~」と聞かれましたが、もちろん銘柄なんて解らないので、「地元のぉ~、特別なものぉ~、お願いしますぅぅぅ」と告げてみたところ、笑顔(にが笑い?)で去っていきました。(でも、無事にぶどう酒は出てきました。。。)

重厚なしつらえでっしゃろ
重厚なしつらえでっしゃろ

まず、最初に出てきたのは、
「dolcetto d'alba 2006」
で、ございます。すっきりした口当たりで、「まだまだ若手!」といった感じです。

続いて登場するは、
「barbaresco 2003」
で、ございますぅ!こちらも飲んでみたかった一品でございます。まず驚いたのは「色」でございます。普段飲んでいる安物と違って褐色がかっているのでございます。お味のほうは、程よいタンニンで、「渋みがわかる青年」と、いった感じでしょうかねぇ。

さてさて、酔いも廻ってまいりましたので、グリッシーニで小休止っと。。。(これもまた、旨し!)

そして、いよいよ王様、「barolo」の登場です!!!(適当に注文していたので、出てくるか不安でしたが・・・)色は褐色で、結構ガツンとくるお味ですが、後味はすきっりでございます。もう、何杯でもいけそうな感じでございます。

3杯立て続けにいただきかなりのご陽気さんになりましたぁ。。。グリッシーニだけでなく、生ハムなんかもあれば最高でしょうなぁ~

左からdolcetto d'alba、barbaresco、barolo。なんとも高級感
左からdolcetto d'alba、barbaresco、barolo。なんとも高級感

アルバに戻り、昼過ぎで閉まりかけのリストランテに滑り込んでビッラでかんぱ~い!

ワタクシはインサラータと魚介のパスタ、カーニはパスタとお肉盛りを合わせる。食べ終わる頃はシエスタから営業再開するような時間帯だ。時差ボケのため我々らも遅いシエスタを。スピースピー・・。

夜~。起きたら8時半を回っておった・・・。しかも腹はまだキツい。カーニも同じだという。腹ごなしに夜の街をカッポしするもリストランテに入るほどではない。

とそこへ、ワタクシの大好きなケバブ屋発見!いきなり胃の交通整理が始まり、ケバブがちょうど1個入るスペースが不思議とできあがった!買っておいたモッツァレラと赤ヴィーノをお供に部屋での小宴会。本日はバローロをカンティーナで飲めて感動でしたなぁ。明日はFIATの聖地トリノへ戻って旧FIAT工場跡地のリンゴット訪問ですねぇカーニボン。スピースピー・・。

・・・テポBon投下まであと5日・・・

町名の‘Alba’は『暁』という意味もござんす
町名の‘Alba’は『暁』という意味もござんす