ボ～～ン！！

本日もすがすがしく迎えたラパッロの朝。カーニボンが昨日宿主に話をしてくれ、鍵は部屋に置いたまま早朝宿を後にする。朝メシを食すにも駅前のバールが閉まっていたため、ひとまず列車に乗り込む。本日は今回の旅の最大メイン、ポルトヴェーネレへ突入なのだぁ。

某NHK『イタリア縦断1200キロ』でコロナ隊の心を鷲づかみにしたムール貝の名産地・ポルトヴェーネレへは、鉄道駅のある近郊の街ラ・スペツィアからバスでのアプローチとなる。4年ぶりのラ・スペツィア駅から観光案内所で貰った地図を頼りに、バス停求めてチェントロへ。あ、アレは4年前に泊まった宿、アレは夜ごはんに行ったチネーゼやさん・・・などなど、記憶を引き出しつつバス停到着。

ヌッと現われたバス車内はすでに満員御礼。チェントロを抜け山手に入り、海を臨む狭い道をエラい勢いで疾走してると、バス停を飛ばしたか？乗客から運ちゃんへ「おい～降りるぞ～」と口笛で警告なんてことも。

30分ほど揺られると乗客の老マダムが「次が終点」となぜか教えてくれた。乗客は殆どこの終点で降りるもよう。いよいよポルトヴェーネレ到着ですな！

バスを降り人の流れに沿っていくと、自然と広場に出る。・・・ ああ！まさに2年前テレビで見た光景がそこに！

広場の観光案内所にて宿リストを求めると、シニョーラがコロナ隊の身なりから判断したのか「安いのはここ」と地図に印をつけてきた。本日ばいい宿に泊まろうと思っていたのだが・・・。まずは城壁内部へ潜入！わぁ、テレビと一緒ですねぇ。

道幅が狭いうえ、5・6階の建物が頭上にそびえてるため圧迫感がある！ステキなお宿が見つかることを期待してテキトーに歩いてみたが、看板すら見つからん。もう端っこの岬まで出てしまいましたぁ。

引き返してお宿捜索。家からヒョコっと出てきた老婆に挨拶すると、「店（を探してるの）か？」とな。コ：「お宿を探している旅のかんむりと羽でございますとも」　婆：「どこのお宿？」との会話のあと、通りすがりの翁に「連れてっておあげよ」と声をかけ、なぜか翁のあとをコロナ隊がついていくことに。

途中出会う知り合いたちに翁が「（のっぺり顔の奴らを）案内してるんじゃ」と紹介しつつ、高台にそびえる4ッ星宿に到着。礼を言うコロナ隊に背を向け翁はまた牛歩で帰って行った。

ちょっと贅沢だが今日のお宿はここに決定。リグーリア海を望む部屋は明るく広々している。さすが4ッ星宿、アメニティーもロゴ入りですぞ。

ビッラとパニーニの軽い昼食のあと城壁の中をじっくり探訪。お！ここは番組で紹介されたオリーブ屋さん！あ！若い女店主もテレビで観たまんま！

ウナギの寝床のオサレな店内を奥へすすんで行くと、可愛く瓶詰めされた天然塩や台所グッズなども売られている。

お会計で店主に「テレビ観ましたよぅ」と声を掛けると、「2年前の？アラァ！」と、極東のテレビクルーが押しかけ去って行った舞台裏を楽しげに語り、ノッペリ顔の2人組に「ちょいと書いてって！」とマジックペンを渡す。壁の透明ボードには無数の来客のサインが。では遠慮なくとカーニボンの顔を描き、プチ達成感でその場を去る。ポルトヴェーネレにお越しの際はカーニの似顔絵を探してやってくださいまし。

数時間のシエスタの後、とあるリストランテに潜入。羽セレクションで頼んだ白ヴィーノは、なんと近所の酒量販店で一度購入履歴のある『Cinque Terre（チックエ・テッレ）』。ごっきゅんごっきゅん、ピヒャ～！関西で売っててもンマい！

そして出てきたアンティパストの蒸しムール貝。これが最高！ピリ辛スープはダシが効いててのけぞるほどンマく、次の魚介のパスタも濃厚！カーニボンはデカい焼き魚と格闘している。別の席で給仕中のカメリエーレが客の服に料理をぶちまけるという惨事を眺めつつ、また来たら魚介フリット盛りもいいですねぇと語り合う。

「ミヅーラさま、ここはワタクシが」お勘定は持ってくれるという家臣カーニに「いつもすみませんねぇ」とかんむりを下げ感謝したかどうかは忘れたが、いい気分で店を後にした。

ジェラートを舐めつつ夜の港をプチ散策。カーニはグラッパのストレートを宿近くのバールでキュ！とやり、更なるご陽気さんへ。

今日は『ポルトヴェーネレでアコーディオン奏者Cobaさんのようにムール貝を食す』という最大の目的をクリア。あさっての朝イタリアを発つのだから、明日が実質上イタリア最終日。ンマいものをいっぱい喰いましょうね、カーニボン。スピースピー・・・。

・・・テポBon投下まであと2日・・・