VIAGGI
フンギー!!
昨年の体調不良を反面教師に健康生活を心がけて迎えた行脚当日。夕刻に関空を出発、上海は浦東(プードン)空港で8時間の待機のあと、ミラノへの深夜便に乗り、翌朝マルペンサ空港に到着というおしながき。
ちなみにエアチャイナ(以下CA)は、
- 預け荷物なし&Webチェックイン済みでも一旦チェックインカウンターに寄るべし
- スルーチェックイン(注1)対象便でなければ一旦中国へ入国、荷物を受け取り、再びカウンターで搭乗券を発券をすべし
- スルーチェックイン対象便でも、中国の乗り換え時は係員に付き添われる監視スタイル
などのルールがある面倒くさいキャリアである。
注1:乗り継ぎ便のチェックインも最初のチェックインで済ませること。荷物も経由地で受け取る必要がない。
「ワタクシはまずビッラをいただく所存ですよ、カーニボン」
「ワタクシはぁ、ヴィーノもいただく所存でございますぅ、ミヅーラさまぁ」
安定飛行に入りソワソワしてドリンクサービスを待っていると、キャビンクルーからホイと手渡されたのは、選択肢もなくペットボトルの水のみ!
「ミ、ミヅーラさま、これはどういうことですかな・・・(憤)」
「ワ、ワタクシも知りませんよぉ(焦)」
喰いものに関して羽は地獄のエンマさま並みに厳しい。短距離路線の経費を極限まで減らしたのか、昨年の食事が絶品だっただけに落胆はデカい。
3時間後、消化不良で上海は浦東空港に降り立ったコロナ隊。
煩雑なトランスファーを終え、まずはミヅシュラン5つ星に輝く「青島ステーション」へ!昨年ミヅーラさまが「世界一ンマい飲み物」に認定した、白ビッラを提供するバーである。
さて、エナジードリンクも補給したところでラウンジにいざ出陣!
油っこい中華をビッラで流し込み、シャワー室でかんむりを洗い、仮眠室で体力を温存。詳細はLoungeをご覧あれ。 。これらすべてタダ!ミヅーラさまはタダのモノでできている。
ラウンジを後にし、日付を越えた午前1時50分発のミラノ便に搭乗開始。
チェックイン時カウンターで粘っただけあって、目論見どおり横一列占領の席ゲト!エコノミーフルフラットなんぞ何年ぶりか。
12時間過ごすための巣作りをし、快適なシートに身を沈めるといつしか眠りこけていた。
なんと出発5時間遅れ!?その全貌はコチラ
本来ならばマルペンサ空港に早朝到着予定が、入国審査を終え到着ロビーに吐き出されたのは14時を過ぎていた。
空港wi-fiに接続すると、お宿から「無事出発できてよかったです。遅くてもお待ちしてますよ」と丁寧な返信が。18時頃には向かう旨を送信(ポチ)!
これから鬼門ミラノを避け鉄道を乗り継ぎトリノまで行くのだが、本数が少なくロスタイムが大きい。トリノまで直行便のプルマン(バス)もあるが、長時間のフライトを終えたばかりだし気分を替えて列車の旅を楽しもうではないか。
いつもは空港からミラノ中央駅行きプルマンに乗り、中央駅から鉄道で各都市へ向かうが、今回はまず空港近くのBusto Arsizio(ブスト・アルスィツィオ)なる街へ移動、そこからNovara(ノヴァーラ)で乗り換えしTorino(トリノ)へ行くというマイナールートを進む。何度も言うが直行便のプルマンがあるのに、だ。
さて、そんな「世界の車窓から」旅を終え、お宿のあるTorino Porta Susa(トリノ・ポルタ・スーザ)駅に到着したのは18時前(接続がよければ2時間程度で行ける)。駅から徒歩5分程度のお宿で助かりましたぁ。
「インター熱湯なる文明の利器で予約したかんむり一門です。お部屋に通してくださいなぁ」と丁重にあいさつすると、「キャンセル料を心配してメッセージを送ってきたかんむりさんですね。ささ、ビンボー臭いですからとっととお部屋へ」と温かく案内される。
安堵すると逆にパワーがみなぎってきた。
「久々のトリノをカッポしませんか、カーニボンや?」
「はぃぃ、ポルタ・ヌオーヴァの方はいかがでしょう、ミヅーラさまぁ」
今回のお宿は中心地とは少し離れている。地下鉄で3つ先のポルタ・ヌオーヴァ駅は、ブランドショップが並ぶローマ通りや王宮などがある、初訪問者なら宿を押さえておきたいエリア。きっと街はナターレ前でキレイに飾りつけられているだろう。
「わかっております、行き倒れそうなのですね、ミヅーラさま?」
「はて、まだ何も言っておりませんよ、カーニボン」
かんむりと羽の空腹SOSが共鳴し合ったのか、羽家臣がそう切り出したので、再びお宿付近に戻り、候補の一つのトラットリアにPop in!
そこは続々と人が吸い込まれていく名店のようだった。わざわざピンポンを鳴らして入れてもらうスタイルのようで、
「朝から何も喰ってないかんむりと羽ですぅ。何かアツアツのものを喰わせてくださいぃ」
「ポルタ・ヌオーヴァ付近は高くて手が出ないのはその貧相な風貌でわかります。ささ、ビンボー臭いですからとっとと中へ」と温かく案内される。
Google M●pで家庭料理と紹介されているだけあって、常にカメリエーラが「食事を楽しんでいるか」と気遣いがあり好印象。
イタリア行脚16回目にして初めて勧められるバーニャカウダはお断りしたものの、サービスのスプマンテ含めどれもコスパ最高のミヅシュラン2つ星に輝く。
ヘロヘロになってもお宿までは這って帰れる距離。
次行ってもバーニャカウダを勧められるんでしょうかねぇと話し合ったかどうかは忘れたが、いい気分で長い長い1日を終えた。