VIAGGI

PiemonteNovembre 2024

キノコー!!

朝7時前、トリノはポルタ・スーザ駅にヤツらの姿があった。本日はアルバで開催のキノコ祭り、もとい白トリュフ祭りに参戦するのだ。

鉄分の多いモダンな駅、それがポルタ・スーザ
鉄分の多いモダンな駅、それがポルタ・スーザ

7時の開店と同時にバールへなだれ込み「ラテ多めのcaffè macchiatoカフェマキアート」を注文。横で紳士がこちらを見て「いいぞいいぞ」とばかりに頷いている。カーニボンはピスタチオのブリオッシュをンマそうにほおばってやがる。

ミヅーラさま、また喰い物を見てお鼻血が
ミヅーラさま、また喰い物を見てお鼻血が

昔は切符の打刻と言えばobliteratriceオブリテラトリーチェと呼ばれる打刻機に挿入し印字したものだが、現代はQRだったりまちまちのよう。ここは旧方式でいざ乗車、ちなみに切符代@6.90€なり。

1時間20分の乗車で9時に到着。にしても身を切るような寒さ!途中生活感のある市場を愛でつつ会場へ。

鼻毛も凍る街、それがアルバ
鼻毛も凍る街、それがアルバ
よほどデザインに惚れない限り品質は日本製が無難
よほどデザインに惚れない限り品質は日本製が無難
入場料のみ6€、グラス付き試飲でプラス10€
入場料のみ6€、グラス付き試飲でプラス10€

例のごとく赤白2種類の試飲付き券を購入。今度こそ無傷でグラスを持ち帰るぞ!

持ち帰るも脆すぎて秒で割れた
持ち帰るも脆すぎて秒で割れた

入るやいなや包まれるトリュフの香り!トリュフのみならずピエモンテの名産が一堂に会している。まずひと通りブースを拝もう。そらそうと前よりも日本人増えてるな!

商品撮影許可のつもりがポーズキメてくれた店主
商品撮影許可のつもりがポーズキメてくれた店主
おフランスの影響かなんかノーブルに見える
おフランスの影響かなんかノーブルに見える
器用に積んだフォルマッジョの塹壕
器用に積んだフォルマッジョの塹壕
生姜サイズで1万2千円とな
生姜サイズで12,000円とな
ピエモンテ産はヘーゼルナッツの最高峰らしい
ピエモンテ産はヘーゼルナッツの最高峰らしい

さてさて、いよいよ試飲エリアへ。ソムリエさまのオススメを2種類いただく。

茶褐色がいつも呑んでる安物と違う
茶褐色がいつも呑んでる安物と違う
2020年モノのバローロさま このネットリ感伝わるか
2020年モノのバローロさま このネットリ感伝わるか

試飲グラスを持ち歩いてると「呑んでお行きなさい、ゴマつぶ目ども」とヴィーノ生産者からお声がかかり、色々試飲させてもらう。

気でもふれたか3,000円のヴィーノ購入
気でもふれたか3,000円のヴィーノ購入

いやはや、最高のイベントを満喫しホロ酔いで会場を後にする。時刻は11時前、天使のスプマンテでお馴染みアスティへ足を伸ばそう。

Trenitaliaトレニタ~リアによるとアスティへは鉄道ではなくバスらしいが、駅前のバス停か、切符はどこで買うかすらナゾ。駅売店のマダム曰く車内払いで、バスを待つ母娘に訊くとスマホで調べてくれ、停留所もここ駅前で合ってるらしい。

いつも携帯するチョコや飴ちゃんのありがとうセットを渡すと、マンマがAmore愛する人の複数形「Amoriアモ~リ~」といいながら投げキッスしたのがなんともイタリアらしい。

駅前の停留所で市内バスとアスティ行きが発着
駅前の停留所で市内バスとアスティ行きが発着

運賃@6.50€を運転手さんに渡して出発~!高速なら直線だが、ブドウ畑を縫うようにバスは田舎道をひた走る。ちょうどヴィーノの女王バルバレスコ村もこの辺。1時間かけてようやっとアスティ到着。

銅板かなにかエンボス加工した気合入ってる地図
銅板かなにかエンボス加工した気合入ってる地図

アスティに着いたらまず行きたいところがMercato Copertoメルカートコペルト。肉、魚、フォルマッジョなどを売る屋内市場で、切りたてのプロシュットなどがヴィーノとともにいただけるらしい。

ナターレ仕様に着飾っとりますな
ナターレ仕様に着飾っとりますな
鬼陳列!これぞイタリアの食料品店
鬼陳列!これぞイタリアの食料品店
海なし州ピエモンテの魚屋
海なし州ピエモンテの魚屋
開放的でステキなバールも 迷いますなぁ~
開放的でステキなバールも 迷いますなぁ~
店主と目が合いこの店に決定~
店主と目が合いこの店に決定~

大小サイズ違いの生ハム盛りがあり、ヴィーノをまず試飲させてくれるのがイタリアっぽい。昨日喰ったヤツがくすんで見えるほどこの8€は高コスパ!スッキリ&スパイシーなヴィーノや珍しい純露味の栗ビッラも大満足。

ガチョウのサラミとなんしかこだわったフォルマッジョ盛り(小)
ガチョウのサラミとなんしかこだわったフォルマッジョ盛り(小)

すると数年前に日本を旅したという隣席のご夫婦が声をかけてきた。「大阪も行った。なんせ日本はメシがンマい」と3回は繰り返し、去り際に普段喰わないオレンジを2つもくれた。

60年代風包み紙と全裸のオレンジ2つ 後日スタッフが美味しくいただきました
60年代風包み紙と全裸のオレンジ2つ
後日スタッフが美味しくいただきました

この会話を聞きつけ店主も加勢、「どうもとどうぞの違いは?」と想像の斜め上をいく質問をしてきたり、「ここ最近で3人の日本人と会った」と別の客も加わり、このAlzaCaliciでの滞在は予期せず楽しいものになった。

広場では時期が早めのMercatino di Nataleメルカティーノ ディ ナターレ(クリスマスマーケット)が。雰囲気は北部のトレンティーノ=アルト・アディジェ州にはかなわないものの充分な規模。

デカい観覧車まで!規模は北部に負けてない
デカい観覧車まで!規模は北部に負けてない
ちゃんと木の屋台がそれっぽい
ちゃんと木の屋台がそれっぽい
あたたかいお飲み物もご用意ございます
あたたかいお飲み物もご用意ございます
栗とVin brulèは磯野&中島くらい良い相性
栗とVin brulèヴァンブリュレは磯野&中島くらい良い相性

「そらそうとまだアレをいただいておりませぬ」
「ならば最後に潜入しましょう、ミヅーラさまぁ」

てなワケで伊達オヤジが仕切る満員御礼のバールに潜入。「アスティあるか」と訊くと「Certoモツロン!」

天使のスプマンテ、本場でいただきま~す
天使のスプマンテ、本場でいただきま~す

いやはや、ぶどう畑を1時間も揺られて来た甲斐があるほど、予想外に楽しめたアスティ。また来ましょうと話し合ったかどうかは忘れたがトリノ行きの列車に乗った。

昼は食肉加工品サラーメ乳成分フォルマッジョで済ませたため、夜は店で温かいものを喰いたい、とお宿で晩メシ会議が始まる。

狙ってた店は昼に閉店で、Google Mapで「安食堂」と検索するもピッツァで10€超の店しか見つからぬ。そんな我々の頭上に電球が灯った。そうだ、困ったときのTiffanyだ、と中華バールに飛び込む。

2日連チャン世話になるTiffany(撮影は昨日)
2日連チャン世話になるTiffany(撮影は昨日)

中華系に限らず移民の店は同胞のたまり場になりがちだが、ここは地元民と上手く共存しているよう。長居する老人たちと気さくに会話する若い店主が微笑ましい。

切り抜きに精を出す翁を見ながらのビッラはンマい
切り抜きに精を出す翁を見ながらのビッラはンマい
味は忘れたが普通にンマい
味は忘れたが普通にンマい
固めのペンネだが味は普通にンマい
固めのペンネだが味は普通にンマい
こちらも固めだが味は普通に以下略
こちらも固めだが味は普通に以下略

プリモ6€は裏があるくらいに安い。安すぎて同業者がボロクソ言ってる動画を以前見たが、ドケチ旅行者としては腹を下さなければなんでもよろし。

早いもので明日は最終宿泊地ですねぇと話し合ったかどうかは忘れたが、しみじみオヤジビッラを傾けたのだった。